広告収益モデルのマンガ配信サイト「Jコミ」の試験サービス開始

26日午後0時より、広告による収益によってマンガを無料配信するというサイト「Jコミ」が試験スタートした。
サービスを立ち上げたのは、「ネギま!?」「ラブひな」などの作者である赤松健氏。
サービスの具体的なことについては、中の人のブログを見るといいだろう。

[LINK]Jコミ
[LINK](株)Jコミの中の人


というわけで、さっそくサイトを見に行ってみた。

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サイト設立の趣旨


ラブひな1巻のページ


マンガは、ブラウザから直接読めるように専用のビューワが用意されているほか、PDF形式で軽量版と高解像度版の2種類が準備されている。
ちなみにラブひな1巻の場合、軽量版で21.02MB、高解像度版で61.56MB。
私の環境では、ダウンロード開始までは長いがダウンロード速度は500KB/sとそれなりに快適だった。


広告は、表紙に1ページ。次の利用ガイドに1ページ。中の1巻トップに1ページ。2話目と3話目の間に見開き1ページ。最後に見開き1ページという感じ。
各広告にはアクセスをカウントするための専用URLが割り当てられていた。
ビューワ、PDFともに同じ位置に同じ広告が同じURLであるっぽい。

個人的な感想

■サイトのヘルプがない
シンプルな作りなので、いらないような気もするがちょっと気になった
■コミックビューワと軽量版はPCではおすすめしない
解像度が低いので文字が読めなかったりしてマンガを楽しむのはちょっと厳しいかも。がしかし、高解像度版もルビの部分の解像度がいまいちだったりと仕方ない部分があるのかも?
■PDF版は広告の差し込み位置が違う
たぶん、これはプログラム上のバグな気がするので一応報告
■アクロバットリーダー以外だと見開きで左右逆になる
よくわからんけど、これも報告
■広告が少ない
ユーザーの私が心配するのもなんだが、この広告数で1巻あたり60〜70万円の収益があるという広告代理店の言葉はどうかとおもうぞ…
■赤松氏はがしがし広告をクリックしてね!と言うが…
いわんとすることはわかるし、たしかにせっかくなのでクリックをしようとは思う。
がしかし人は慣れる物で、別段ソフトで広告排除なんてしなくても勝手にスルーする生き物である。
試験中はクリック数が多くても、正式スタートしたあとに最初の頃を除けば厳しいのではなかろうか。
■期限切れの広告を回収できない
広告はオンラインではなく、PDFに専用URLとセットで埋め込むという形式が取られている(たぶん)。
広告掲載の契約が切れた後、この広告URLは当然無効になるだろう。
だが、PDF上にはずっと残り続けるわけで、はたしてこれがユーザーにとっても広告出稿企業にとっても有益なのか?という問題。
一見、企業からしてみれば自社の名前がユーザーにさらされ続けるわけだからメリットのようにも見えるが、たとえば期間限定キャンペーン広告で、終了後も広告が残りキャンペーンを気に入ったユーザーがクリックしたらつながらないorそんなキャンペーンとうの昔に終わっていたとなれば、ユーザーにはマイナスに映らないだろうか?
■サイトが重い
最初は重いのはわかるんだから、いまこそEC2みたいなので1週間くらいリソースを増やすべきだった。


他にもいろいろ書きたいことがあったが、とりあえずこれくらい。
試みそのものはおもしろそうなので、がんばってもらいたい。